実家じまいを始める前に知っておきたい「空き家特例(空き家控除)」

くらしとお金のアドバイザー、ファイナンシャル・プランナーの水島幸代です。
先日、税理士の友人から空き家特例の手続きについて質問を受けました。
「実際の手続きはどう進めたの?」という内容です。
通称「空き家特例」と呼ばれる制度
正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」といいます。
相続した家屋を一定の条件で売却した場合、最大3000万円の特別控除が使える制度で、相続や不動産の話題で耳にしたことがある方も多いかもしれません。
インターネットにも制度の説明や手続きの流れが多く紹介されています。
ただし、この制度は「知っている」だけでは足りません。
申請は自治体が先
空き家特例は税金の制度ですが、まずはお住まいの自治体に申請します。そして、「被相続人居住用家屋等確認書」を交付してもらいます。
実はこの申請時の書類集めに困ることが多いのです。
たとえば被相続人の住民票除票(除籍謄本)や相続人の住民票など、ぱっと見た感じでは一般的ですが、そこに落とし穴があります。
前述の税理士の友人の質問も、まさにその部分でした。
実は実家じまいと深い関係
親が一人で暮らししていた家を相続し、売却しようと思うとき、まずは家の片づけや不用品の処分から始めると思います。
さらに、相続や売却の過程で「空き家特例」を知り、更地にしようと家屋の解体を行います。
解体も無事完了し、更地になったところで自治体への申請書を書こうとすると――
「え?」
必要書類をよく見ると、ガスや水道の契約終了を証する書類や、解体前の空き家の写真など、様々なものが記載されています。状況に応じて必要な資料を組み合わせて提出するしくみですが、もし手元になかったら?
用意するのに大変な苦労をすることとなりそうです。
空き家特例の経験者はまだまだ貴重
私も相続後の実家じまいでこの制度を利用しましたが、一度も空き家特例に接したことのない解体業者や不動産業者もまだ多いようです。
幸い制度の内容を一通り知っていた私は、実家の片づけや家屋の解体時にそれを意識しながら進めることができました。
相続は、突然考えなければならないことも多いものです。
だからこそ、早めに知っておくことは大きな助けになります。
空き家特例は、相続の備えの一つとして知っておきたい制度。実家じまいを考え始めたときには、こうした制度にも少し目を向けておくと安心かもしれません。
なお、空き家を更地にして売却する場合のポイントについては、以前監修した記事でも解説しています。興味のある方は、そちらも参考にしてみてください。
→ 監修記事【空き家を更地にして売る】がGMO不動産査定に掲載
制度を知ることは、将来の選択肢を増やすこと。
実家じまいを考え始めたときには、税金の制度にも少し目を向けてみるとよいかもしれません。あくあ屋では、くらしのお金を学びながら、自分のライフプランを考えるお手伝いをしています。
→ くらしとお金の向き合い方|ライフプランという小さな一歩
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