暑いので、美術館

外は溶けそうに暑いし、節電しなくてはいけないし、出かけたいけれどコロナも増えてきた?というし、、、 ということで、静かにアートに浸ってきました。

渋谷の松濤美術館で、津田清楓をメインにした図案展を開催しています。津田清楓という人は、画家であり、書家であり、刺繍家であり、夏目漱石の本の装丁を多く手がけた装丁家でもあります。うらやましいほどのマルチタレントっぷりですね。

津田清楓の図案集が多く展示されていますが、着物好きにはたまらない千總さんの着物図案集も展示されております。図案ですので、色はついておりませんが、頭の中で着物の塗り絵が楽しめます。

あくあ屋も日本刺繍作品を作りますが、図案を考えるときが一番苦しく、楽しいときでもあります。ただ、帯や半衿などの身につける生活品の場合、この模様だと製作に時間がかかりそうだなぁとか、ここに柄を入れると洗うときに手間になるなぁとか、どうしてもずるいことを考えながら描くため、何度も手直しをすることとなり、消しゴムのカスが山のように出ます。ゆえに、実は1年がかりで作るような大きな作品の図案を考えるときや製作するときが一番好きです。

松濤美術館の書いた紹介文に「職人の仕事から美術家の作品へと昇華された図案」とあります。”昇華”と評されるほどの図案の数々を集めた展示は、この夏おすすめのお出かけスポット。暑い夏でも着物で遊びに行くにはキンキンに冷えた美術館なら安心です!

きもの

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