桐箪笥
長かったゴールデンウイークの大仕事、実家にあった桐箪笥を運び出しました。衣装持ちだった母が亡くなり、帯をあくあ屋に運び込んだものの収納場所に困りあちこちに重ねてありましたが、ようやく収まりました。箪笥が増えてしまった分、着付塾のお教室が狭くなってしまいましたが、やはり桐箪笥の中に納まっているのを見ると安心いたします。
着物の収納
着物の収納と検索すると、やたらに桐箪笥が目にとまります。もちろん桐箪笥でなくてはならないわけではありません。要は、日ごろのお手入れができていれば、どこに収納されていても大した問題ではありません。
言い換えれば、その「日ごろのお手入れ」を怠けると、大切な着物や帯に悲しいことが起きてしまいます。
着物の大敵は湿気です。日ごろのお手入れは、一に防湿、二に風通し、です。湿気があると、カビが発生します。着物についたカビを取るには、結構な費用もかかってしまいます。年に2回ほどは着物や帯を広げて虫干しをして、着物を点検し、隅々まで湿気を飛ばして、呼吸をさせてあげます。しまってあるからと安心していては、着物は長持ちいたしません。
なぜ桐箪笥?
桐箪笥が着物の収納に良いとされる理由は、桐箪笥には防湿・防虫効果があるからです。虫干ししそこなったー!というずぼらさんには、安心ですね。桐箪笥はプラスチックケースと違い、呼吸をしているのです。
ただし、桐箪笥だからと言って、まったく虫干し要らずというわけではありません。よりよい効果が期待できる、ということです。
桐箪笥のお値段も、ピンからキリまで。もちろん、材質や通気性、作り方により気密性などが異なりますのが、効果は 値段に相応する場合が多いです。高いものは、高い理由がきちんとありますので、値段で驚いたときは、その理由を正しく聞いて、内容のすばらしさでも驚いてあげてください。
今では、桐製の衣装ケースや、かなり安価な桐製のチェスト、TV台代わりにもなるようなインテリア桐箪笥もあります。時代を感じさせる和箪笥ばかりが桐箪笥とは限りません。
いずれにせよ、大切な着物は日ごろのお手入れをが肝心です。しまい込んだままのお着物は、カビがでていないか、虫に食われた穴がないか、変色していないか、たまには広げてあげてくださいね。